iCAREは2022年5月、部署を新設しました。その名も「ER」(Employee Relations)。これまでVPoEを務めてきた安田俊之が退任し、新しくER部門長となります。
「Employee Relations」とは従業員と企業のコミュニケーションを円滑に図っていくことで、健全な組織運営に繋げていく人事部門の機能として、特に長期雇用が当たり前でないアメリカで重要視されてきた役割です。
この記事では、なぜ今ERを新設したのか、なぜVPoEの安田が退任してまでER専任になるのか、経営陣が安田にかける期待などを、安田とCOO石野良朋の2人からお伝えします。
「カルチャーを進化させていく人」が会社には必要
2021年の冬に従業員が100名を超え、今もなお成長と拡大を続けている当社。このタイミングで部署を新設するのには、会社として、組織として、「従業員をより大切にしていきたい」という想いを強くしたという背景があります。
安田は2017年10月にiCARE入社後、エンジニアとしてサービス開発に携わり、2020年からはVPoEに就任。エンジニアの組織運営に尽力してきた安田の入社の決め手となったのは、石野からかけられた言葉でした。
安田にかけた言葉の背景を、石野はこう語ります。
入社後の安田は、一エンジニアとしてバリバリとコードを書く毎日。その後、組織が大きくなる中で、テックリードを経て2020年7月、当時CTOの石野がCOOに移るのと同時にVPoEに就任、エンジニア組織を統括するようになりました。
iCAREが感じた「100人の壁」と「人事業務過多」という課題
iCAREがなぜ、2022年5月というこのタイミングでER部門新設を決めたのか。その背景と経営陣が感じ始めた危機感について、石野はこう解説します。
会社の成長期にあたり、サービスの根幹を担う開発組織をまとめるVPoEは非常に重要です。ただ、それ以上に今は「組織全体の課題を解決しなければならない」という危機意識が経営陣には強くあります。
だからこそ、VPoEの安田をあえてERのトップに据えることにしたのです。組織全体としての危機意識は安田も共通です。
「ER部門を担えるのは安田しかいない」ワケ
経営陣の間では、「従業員目線で会社を良くしていくER部門を担えるのは安田しかいない」という共通認識が明確にありました。それはなぜでしょうか。
VPoEとして組織運営を経験してきた安田が大切にしているのは、「人を起点にした組織運営」です。
安田のマネジメントは、ガンガン引っ張っていくタイプの石野とは異なり、1人ひとりの意見を聞き、力を引き出していくソフトなスタイル。「メンバーを導いたり、はっきりした方針を打ち出して引っ張っていったりしている意識はない」と語ります。
メンバーの声を聴くために、毎週1on1を実施。しかも、正社員だけでなく業務委託メンバーも含めて全員と対話をすることを大事にしてきました。
経営陣にとって耳の痛いことも指摘する覚悟で
ERは、これまで安田がかかわってきた開発とはまったく違う領域です。安田はERの打診を受けたとき、開発領域から離れることへの不安やリスクも感じた一方で、「嬉しかった」とも語ります。
iCAREのパーパス「働くひとの健康を世界中に創る」ために、会社と従業員との関係性の向上は非常に重要だと考えています。関係性を紡いでいく存在としてERは今後、従業員目線での組織改善を行っていきます。
具体的には、離職防止のために退職理由の分析や評価、改善サイクルの構築、既存メンバーの不満や要望がきちんと経営陣に伝わって改善されていく仕組みの構築などを進める予定です。
ERのスローガンは、「従業員のモヤモヤを解決して、生き生きと」。不安や不満を解消するだけでなく、生き生きと健康に働けることを意識しています。
iCAREの歴史や文化やアイデンティティに立ち返り、従業員が生き生きと働ける会社に
ERは現在、安田1人の部署となっていますが、彼は「裏メンバーは組織全員。職場づくりはみんなの協力なしにはできない」と言います。iCAREの未来をつくるために不可欠な部署として、スタートを切ろうとしているER。その展望を安田はこう語ります。
ERを中心に全社として組織面の取り組みを進めることで、iCAREはこれまで以上に強い組織へと進化していきます。
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