【1週遅れのエイプリルHulu】小日向文世さん主演映画『オイラ、爆誕。』
※この記事は2016年4月8日に投稿されたものです
iCAREブログをご覧のみなさま、おはこんばんちは。
「世界のナカノ」こと、ゆーすけです。
ちなみに、「バカヤロー」というのは、英語でいうところの「You know?」と同じニュアンスだそうですよ?
なので、親しみを込めて、ダンカンバカヤローとか、サンコンバカヤローとか、ホンコンバカヤローといった具合に、間に挟んで使う言葉なんだとか。
さてさて、本日はですね、4月に入ったということで、映画をひとつご覧になって頂きたいなと思ってまして!
実際は、4月1日に配信予定だったのですが、撮影日が遅れた関係で公開が遅くなってしまいました。てやんでい。
しかし、遅れた分、本当に良い撮影となりました。
いつも通り、監督/製作/脚本は「世界のナカノ」が担当したのですが、主演には押しも押されもせぬ大御所俳優、小日向文世さんに務めてもらいました!
なんと歴史的な瞬間だこりゃあ。
とにもかくにも、ご覧頂きましょうかね!
小日向文世さん主演作品『オイラ、爆誕。』エイプリルHulu版でどうぞおたのしみください!!
オープニングテーマ:CAN YOU CELEBRATE? / 安室奈美恵(1997年)
2016年4月4日、オイラは爆誕した。
「爆誕」というのは、「誕生」の誇張表現などという単純な話ではない。ましてや、既に現世に降り立っているオイラが、再度「誕生」する由もない。
たとえ仮に、再度「誕生」していたとするのであれば、輪廻転生という概念は、そんじょそこらのPDCAサイクルよりずっと高速であることを、オイラは身を以て証明したことになる。
ちなみに補足をしておくと、巷で言う「爆誕」というのは「爆発するぐらいのものすごい誕生」という意味らしい。
過去に「爆誕」した先代としては、ポケットモンスターに登場する幻のポケモン"ルギア"が全国の劇場において爆誕している。もう17年も前の話だ。
そんな「爆誕」という言葉に一瞥を送るくらいだったオイラが、桜花爛漫の季節に相見えた、蜃気楼のような
「爆誕」のおはなし。
挿入歌:トリセツ / 西野カナ(2015)
きょうは、爆誕記念日
今日は月曜日、雑踏の渋谷の街を突き進む恐竜戦車と化したオイラは、普段の日常となんら変わりのない様相で会社へと向かった。
はて、オイラは来る場所を間違えたのだろうか?飛び込み営業の際に一発芸をさせる貼り紙はいつも好みで貼っているが、オイラの名前が名指しされたこんな貼り紙はなかった。
そしてオイラは新郎ではない。何を隠そう、独身である。『吾輩は独身である。家内はまだ無い』と冗談でも飛ばしてみる。
いったい何が起きてしまったのだ。
まあ、月曜日の朝からこうも摩訶不思議なことが起きるというのも悪くない。昔から、未知との遭遇にはやぶさかではない性分だ。
とりあえず、指示通りにノックをし、中に入ってみた。
むむむむむむ?!
むむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむむ?!
「む」が並びすぎて、ゲシュタルト崩壊しそうだが、その前にオイラ自身がゲシュタルト崩壊しそうだ!
なにゆえオイラが増殖しているのだ!
そしてなぜオイラはオイラのクローンに祝福されているのだ!!
そもそもなんだこのキテレツな状況は!!!
わからん、何もかもがわからん!!!!
い、いや、オイラとしたことが。これしきで取り乱してしまうとは。落ち着け、この程度で動揺する修行を積んできたオイラじゃあるまい。
オイラは京都大学を出た後、そのまま同大学の大学院へ進んだ。大学院では2年間、牛肉の研究に明け暮れた。得意領域は「霜降り肉の生成」。血と霜と脂のにじむ研究の末、早々から牛角を現し、当時その界隈では「牛耳くん」という異名を持つほどだった。
そうだ、これしきのハプニングにうろたえるようなチキンではないぞ牛耳よ。乳牛と牛乳を見分けるくらいの冷静さはいつだって持ち合わせているだろう。さあ、心の中で唱えたまへ「アイムCOW!」
ようやく冷静を取り戻してからは、場を理解するまでに時間はかからなかった。そして気づいた。
「今日はオイラのタン生日だ!」
なるほど、合点がいったぞ。やはりこのオイラのクローンたちは、オイラのタン生日を祝福しようとしているのだな。しかし、良い歳してお花のついた頭物とはな…
ふむ、いつにも増して見目麗しい写真である。クローンのわりに、写真のチョイスは上出来ではないか。
次に、稀世のべっぴんさんと思しきクローンが首輪をかけてきた。ここまでの展開にないワンルームディスコ感が突然漂い始めた。
こ、これは!!
オイラがずーーーっと前から欲しかったブレンダーじゃないか!
ブレンダーが欲しいなんて誰にも打ち明けたことはないのに、どんな風の吹き回しか知らないが、風が吹けば桶屋が儲かるってやつだなぁ!ブンブンだぜブンブン!
しかし何度見てもそっくりなクローンだ。
そして、これは…なんだ…??
どうやらオイラのクローンたちが作った寄せ書きのようなものらしい。
それぞれの顔を引っ張ってみると、様々なメッセージが書かれていた。その中には「こうしたら結婚ができる!」というアドバイスも。世知辛いほどに余計なお世話である。
こうしてオイラは爆誕したのであった。
エンディングテーマ:パラダイス銀河 / 光GENJI(1988年)
爆誕との遭遇の果てに
この映画をここまで観たあなたは、充分に気をつけたほうがいい。無論、タン生日という日は「我こそが主役なり!」と言い張れる日であり、1日を通して気もそぞろだったりもするのだが、ひとたび爆誕に遭遇したら最後、誰が主役なのかが分からなくなるのだ。
それは下の写真を見ても自明だが、とりあえずしゃかりき祝ってくれたクローンたちには、「爆誕してくれてありがとう」と伝えることとしよう。
というわけで、これからもよろしくだバカヤロー
※本作品は、フィクションとノンフィクションで構成されています。