iCAREのマーケチームが使ってる「パーティスキル表」を紹介します。
※この記事は2019年10月23日に投稿されたものです
どうも、マーケターのたけCです。
おひさしぶりですね。
iCAREはこの半年で20人の仲間が増えて、会社ブログでも新しいメンバーを続々と見かけるようになりましたね。誰の日記が読みやすいですか?
私のお気に入りは、カスタマーサクセスの若手エースである王子。
そしてこの一文。
「こうやって改めて必要な資質を整理すると、自分に足りてない能力がすぐにわかるようになっていいですね。」
そんな彼の最新作に触発されまして、私からもマーケチームのスキルセットについてお話しますね。
マーケティングのスキルマップ
今回、参考にしたスキルマップがこちら。
デジタルマーケティングで王道な思考をわかりやすく言語化・視覚化してくれるムロヤさんのアイディアを大いに参考にしました。
ありがとうございます。
で、
このスキルマップをチームメンバーに当てはめたiCARE独自の「パーティスキル表」が以下。
↓全体像がこれ
iCAREマーケチームのパーティスキル表
とまぁ、
ただ表を見せられてもナンノコッチャ?という方ばかりかと。
少しずつ説明していきましょう。
何のためのパーティスキル表?
パーティスキル表の使い所は、主に3つあります。
1. 個人目標を振り返る時
2. 採用計画をたてる時
3. 新規施策のアイデアがほしい時
マーケティングという職能に関わらず、チームを編成する組織では"あるある"な課題TOPスリーではないでしょうか。
いいチーム作りは事業成長に欠かせない要素。なので経営陣や管理職が使用するための表に思えますが、、、
実際はチームメンバー各自が常に見えるようにしておくことをおすすめします。自発的に学習がすすむチームのきっかけになりますよ。
カバー範囲が広いマーケティング
iCAREのマーケティングチームに絞ってパーティスキル表の使い所をもう一段深く説明してみましょう。
iCAREの事業はBtoBのSaaSです。その中においてマーケチームは新規リード獲得を中心に広い範囲をカバーすることが求められます。少なくとも広報やIS(インサイドセールス)領域の知見はもっておくべきでしょう。
しかしこれらを一人のマーケターがカバーすることは、現実的ではありません。
大手メディアや記者とのパブリックな駆け引きが得意な方もいれば、リードとなったお客様と1対1の関係性づくりが得意な方もいるでしょう。
マーケチームのカバー範囲は広い
スキルが偏るマーケチーム
別の観点でも見てみましょう。
マーケティングの仕事を戦術レベルで分類するときは4Pを使います。
売り方ばかり工夫しても、限界はすぐそこです。
Product : 売る物
Promotion : 売り方
Price : 売る価格
Place : 売る場所
デジタルマーケティングが中心になるSaaS企業では、4Pのうちプロモーションのスキルを重視したマーケターばかりを集めてしまいがちです。
しかし、「新規リードを獲得する」という成果をあげるために売り方を工夫するだけでは、それほど大きな影響を及ぼしません。せいぜい5%〜30%程度の変化です。
一方で、売る場所つまりチャネルを拡充させれば100%〜300%ほど伸ばせる可能性があります。さらに料金プランの変更や値上げ、プロダクトの機能拡充は新規リードのみならず、既存顧客のLTVを拡充させる役割も持っています。
広告運用やオウンドメディア、イベント開催といったプロモーションばかりに囚われず、幅広いスキルセットを備えたメンバーを採用する計画性が欠かせません。
マーケターの役割と、キャリア形成
ご覧いただいたとおり、マーケティングという仕事に従事していると
あまりに広いカバー範囲と
偏ったチームメンバーのために
自身がこのチームで担う役割、会社への貢献、社会への影響といった仕事のやりがいを左右する要素を明確に意識することができず、不安になってしまうことがあります。
そこでパーティスキル表の登場です。
パーティスキル表は管理者やリーダーがよりも、むしろメンバー全員が見て使って振り返るためのツールです。
「今のマーケチームでは、どのスキルが弱いんだろうか?」
「これまで試していない施策は、どの領域に属するものだろうか?」
「もっとマーケターとして成長するには、誰に何を教わればいいんだろうか?」
こうしたことを自発的に学ぶことができるようになります。
パーティスキル表の使い方
ここからは、具体的なパーティスキル表の読み方や使い方を軽く解説しておきましょう。
おそらくマーケティングに従事している人なら表を見るだけで「なるほどなぁ」と思ってもらえますし、マーケティングをよく知らない人でも解説を読めば、自分の領域に応用することができるかもしれません。
※ 現在使っているパーティスキル表は、あくまでもiCAREのために作成したものです。本家ムロヤさんのスキルマップは「永遠のβ版」とのことですので、ぜひ自社に合わせた項目設定をおすすめします。
1.スキルの項目
事業フェーズによって、必要な人材は変わってくる
スキルの項目は大カテゴリ3つ x 小カテゴリ2つ の計6つを設定しました。
分け方の粒度としては、6つのうちいづれか一つでも極めれば仕事(転職やフリーランス)には困らない領域としています。
マーケターとしてのキャリアを考えた場合、
技術よりも戦術スキル、戦術よりも評価・分析スキルを身に付けたほうが希少価値が高い分野になります。
あるいは新規施策のアイデア出しの場合も、
戦術的な改善よりも評価・分析スキルが必要な施策の方がリード獲得の結果を大きく左右します。
一方、新規採用する上では
技術スキルを持っているメンバーの加入は改善サイクルのスピードアップに直結しますので、特に規模が小さいスタートアップでは技術スキルの重要度は高くなりますね。
2.スキルの評価
評価ランクの基準
S : 業界上位20%
A : 転職に役立つ実績がある
B : 業界平均
C : 実務経験済み
D : 概要は知っている
E : 未習得
F : 興味がない
評価をつける際の注意点として、「社内での相対評価」は絶対NGです。
社内での相対表してしまうと、人事考課との矛盾が発生したり、成長の上限が社内の古株メンバーになってしまうためです。できればある程度の客観性が確保できるように業界全体と比べるといいでしょう。
半年後の目標を記入する→振り返る
パーティスキル表をスプレッドシートで作ったら、各メンバーに記入してもらいます。
記入後は少し時間をとってお互いのスキルを評価し合うのもおもしろいですよ。
実際に、私が実践しているのは現時点のスキルだけではなくて半年後のスキルも目標として書いてもらいます。
そこに書かれたスキル目標が達成できるように、四半期ごとに設定するOKRや任せるプロジェクトを決めていくんですね。やはり実務に勝るスキル習得の場はありません。
プロフェッショナルなマーケチームを創るためには、自己学習だけに任せるのではなく、成長を裏付けるだけの業務を用意することもリーダーの役割ですよね。
今、iCAREのマーケチームに足りないスキルは?
以上、パーティスキル表の目的と使い方を説明しました。
どうでしょう、あなたのチームでも使えそうですか?
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そして現在、パーティスキル表を眺めながら僕は頭を抱えています。
というのも爆速成長が命題であるマーケティングチームは、深刻な人材難に陥っているからです。
この文章を読んでいるそこのあなた!
3000文字を優に超えるこの記事をじっくり読む時間が持てているあなたなら、きっと、たぶん、おそらく、髪の毛一本ほどは、iCAREのマーケチームのことが気になってきてるのでは?
そうでもない?
でもまだ読んでくれてるんですよね?
あと2分、いや120秒だけ時間をください。
iCAREは新しいチームメンバーを募集しています。僕たちはあなたの応募を待っています。