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他業界の常識こそがイノベーションのカギとなる

みなさん、こんにちは。iCARE代表の山田です。
今日は、ヘルスケア業界のイノベーションについてお話したいと思います。

私は沖縄で研修を受け、久米島の離島に赴任しました。医師として成長する中で、多くの先輩医師、恩師から医学・医療を学んできました。先輩医師になると、得意ではない領域に対しても質問に答えなければなりません。先輩でも知らないことは当然あるわけで、全ての教えが科学的に正しいわけではありません。後輩からの質問に真摯に答えてくれるわけですが、多くは「経験値」に基づく考え方の方向性を教えてもらうことになります。だから私は研修医のときから、いつもポケットに論文を7本くらい折りたたんで入れておき、エレベータ待ちをしているスキマ時間に読んで科学性の検証をしていました。

※当時は、パームというSONYスマホみたいなものがありましたw

それくらい「科学性」という要素は重要であり、プロフェショナルとして当たり前のようにそうしてきました。そして先輩からの「経験値」の教えと、自分で調べた「科学性」をバランスさせて、目の前の患者さんに対応してきたのです。

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その後、病院の経営状態が悪かったことがきっかけで、経営管理を学びに慶應ビジネススクールに進学しました。そこで初めて、産業医という仕事を知ることになるのです。同時に、内科医としてうつ病を診れないくやしさから心療内科のトレーニングをはじめたことで、会社には不健康のまま働いている人が大勢いることに気づきました。

臨床医の世界だけで過ごしてきたた私が、MBA産業医を経験しビジネスという他業界に触れたことで、いかに医者の世界は狭い範囲で患者さんと向き合ってきたのかということを痛感しました。

「この患者さんは、◯◯だから治らない」

なんてことを病院では言われるわけですが、あくまでも病院という場で提供できる薬物療法では治らないというだけなのです。

カウンセリングや特殊な療法を用いれば、薬以外の方法で改善することが論文からもわかっている、、、

なんてこともたくさんあるのです。

これらの経験からわかったことは、「解決できない」のではなく、「解決する方法を知らない」のだということです。

ゼロベースで「不健康や病気」と向き合って考えてみる


自分の資格や役割をなくしてみて、どうすれば解決できるかを考える。解決しないのであれば、全く異なる業界で同じようなことが起こっていないのか確かめる。そうすることで、一見解決しないと思われるようなことも解決する可能性が出てくるわけです。

このアプローチこそが「イノベーション」だと思うわけです。他業界の常識をもとに課題が解決される姿です。私の場合、その対象がたまたま「ヘルスケア」という業界だったわけです。そして今、iCAREという会社を立ち上げ、事業ドメインの中心として取り組んでいるのが「予防医療」という領域です。

予防医療は、本質的に儲けることが難しく、ビジネスが成功しない領域だと言われてきました。今までたくさんの企業や医療機関が、この領域でのビジネスにアプローチしてきたものの、費用対効果やサステイナビリティの観点で壁にぶつかってきました。その結果、予防医療と言われるビジネスで継続している事業領域は「ビューティ・アンチエイジング領域」か「ど真ん中メディカル」という両極端の構造になっています。これらの領域は明確なニーズがあるため、ビジネスとして成立しやすい領域だからです。

「今健康な人が、将来の未病のためにお金を払って予防する」


明確なペインがない「予防医療」を本質的に実現することはできるのでしょうか?

そもそも、ビジネスとしてこの領域は成立するのでしょうか?

私は、この命題に対する挑戦を6年前から続けてきたわけです。
様々なことを試し、失敗し、試行錯誤を繰り返し今に至っています。そんなわたしだからから言えるのは、間違いなく予防医療の問題は解決できます
また、ビジネスとしても成立することが可能だと考えています。それは、MBAの経験を通じて他業界の常識についていろいろと学んだことで、ヘルスケアの常識は覆すことができると確信しているからです。

私がもし医療者の視点のまましか持ち合わせていなければ、予防医療が成り立たないと考えていたことでしょう。予防領域の対象となるユーザー視点をもち、そして他業界にある常識を取り入れ、さらにテクノロジーを駆使することで、予防医療の課題は解決できると考えています。

iCAREは「6,000万人の働くひとと組織の健康を創るプラットフォーム」づくりを目指しています。今、その要ともいえるカスタマーサクセスの戦略ポジションを募集しています。この役割は、健康な人に予防のための健康行動を促すという難題がミッションとなるため、高度な分析力、マーケティング力、企画力が求められます。是非、一緒に予防の世界を実現したいというマインドの方がいらっしゃれば、オフィスに遊びに来ていただき、ディスカッションをしましょう。

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