またいつか
※この記事は2019年9月6日に投稿されたものです
この風は夏のものではないけれど、あの太陽は秋のものではない。
雲の高さが変わったことに、日差しが柔らかさを取り戻し始めたことに、どれだけの人が気づいているのだろう。
九月。
人は何かを得るとき、何かを失う。
どこかの偉い人が言っていた気がする言葉はこの時のためにあったのかもしれない。
欲張りかもしれないけれど、大人になりきれない私は、失わずに前に進める方法を模索していた。
だけど、失わないなんてできなくて、季節のように人も街も、そしてiCAREも移り変わっていく。
季節を惜しむ人は少ない。
だってまた1年後に会えるのだから。
またいつか、風は湿り気を帯び、太陽は刺す様に昇る。
だから私は「さようなら」ではなく「またいつか」
そんな言葉を贈りたいと思う。
きっと毎日は変わらない様に見えて、風も太陽も秋に変わっていく。
悲しみは時間が解決してくれる。
使い古された言葉を今だけ噛みしめる。
変わる季節とともに、私も、iCAREも変わる。
公園の木々が温もりの色に染まる様に。
iCAREも新しい季節を迎える。
そんな季節に誰かが訪れてくれることを、私は待っている。