感謝、称賛のメッセージを送るということ
※この記事は2019年5月7日に投稿されたものです
弊社ではSlackアプリ、Engazifyを導入していますが、今日はそれについて考えていることを書いてみたいと思います。
注)このエントリを書いたあと、Engazifyはサービスが不調に陥っており、2019/05/30時点でサービスが動いておりません。ご注意ください。
Engazifyって何?
Engazifyは、組織の中の誰かが何かすばらしいことをしたり、言ったりした時に、絵文字をつけてその人を賞賛するメッセージを送ると、その人にポイントがつく(その人が称賛されたことが全員にわかる)というアプリケーションです。
僕は、このEngazifyでメンバー同士がお互いに称賛、感謝しあう文化が、組織にとってとても大事だと考えていて、社内でこのツールの積極活用を推し進めています。
いい仕事をする上での動因は何?
「Employee Performance: What Causes Great Work?」というCicero Groupによる調査
の中に「あなたがいい仕事をする上での動因は何か?」という質問があるのですが、その回答結果を見ると、「Recognize me(認められたい = 承認欲求)」が圧倒的なトップを占めています。「同僚に良い仕事をさせるには?」という問いに対しても「I would recognize them(相手を認めてあげること)」がトップに上がっています。
これは海外の調査なので日本でどの程度当てはまるかはよくわからないですが、個人的な実感としては、日本の現実とそんなに離れていないと思われます。
もちろん「給与」も社員のモチベーションに大きな影響を持つとは思いますが、ここでは議論の対象にしません。どのみち僕にはその領域の権限がないので考えても詮無いことだからです笑
職場が精神的な牢獄になることもある
さて、この「認められたい = 承認欲求」は「良い仕事」 をさせる動因だということですが、たいていの人にとってもっとなじみが深いのは、誰かの仕事を全く「評価しない」、もしくは誰かが自分たちの職場に存在するに「値しない」と表明、暗示することで、その人の働く意欲を奪いとる「ネガティブな」ケースじゃないでしょうか?
「他人の評価なんか気にしなきゃいいんだよ」という考えを持つ方もいるでしょう。そういう方は幸せな方です。個人的には他人の評価なんか気にしないで生きられたら、人生のかなりの問題をクリアできてしまうんではないかと思います。
たいていの人は、他人の言動に一喜一憂して日々暮らしていると思います。というか他人の評価だけを生きがいにしている人さえいると思います。
だから頑張っているのに全く評価されなかったり、存在価値がないように扱われたりすると、職場が「精神的な牢獄」のように感じられ、ひどければ会社に足を向けることさえできなくなるのではないでしょうか?また、もし家族、友人、職場の仲間などの誰からも肯定的な評価を得られないとしたら、物理的には生きていても、精神的には死んでいるような心持ちになるのではないでしょうか?
それは非常に悲しい出来事ですが、会社に限らず、学校や家族、様々な社会集団の中で日常茶飯事として起きているように見えます。
承認欲求を真剣に受け止めよう!
しかし、今の時代を生きる僕らはこうした悲劇的な状況に手を打つ手段を持っています。いや、過去の時代でも手段は持っていたと思いますが、僕らはその手段をもっと容易に手に入れることができます。
それはSlackやChatworkのような開放的で自由なコミュニケーション空間であったり、Appreciation, Recognition(感謝、称賛)といったカテゴリに位置するWebサービスやアプリケーションたちです。(弊社ではその一つであるEngazifyというサービスを利用しています)
僕らはこれらのツールを使って、メンバーの承認欲求の課題に特権的、閉鎖的なやり方ではなく、協働的、開放的なやり方でアプローチすることができます。
もちろんこれらはただのツールにしかすぎないので、僕らがそこに「魂」を込めなければ大した意味はありません。たとえ称賛時にポイントやお金がもらえたとしても魂がこめられていなければ、砂漠に水を撒くようなものになると思います。
組織の構成員ひとりひとりが、各自の承認欲求 = 認められたい、という根本的欲求を真剣に受け止めて、それに最大限に配慮し、メッセージすることによって、ただのツールがソリューションに変わるのだと思います。
Recognition First!
誰かがいい仕事をしたと思ったら、称賛する。もし、誰かが十分評価されていないと思ったら、その人をよく観察し、称賛するポイントを探す。極論を言えば、その人がそこにいるというそのことだけで、僕は称賛に値することだと思います。この意見は、やる気のない社員でも称賛するのか?と反対されるかもしれません。でも、僕はたとえそういうやる気のない人が相手だとしても、その人に向けて称賛を送る時、称賛がその人を仕事へとドライブ(駆り立てる)するので、やはり称賛に値すると考えます。無理矢理名前をつけるとしたら、Recognition First(レコグニション・ファースト)です。アメリカ・ファースト、都民ファースト、レコグニション・ファーストです。笑
称賛がメンバーを動機付け、動機付けられたメンバーはいい仕事をし、さらにそこで称賛を受け、称賛の力を感じ取りながら、他のメンバーを称賛する。
そういう職場を仲間と一緒に作ることができたら最高だなぁと僕は考えています。
そして今のiCAREのメンバーと一緒であればそれができると信じています。なぜなら「仲間に愛があるか」というクレドに共感して集まった素晴らしい仲間たちだからです。
絵文字に願いを込めて
僕はそういう考えを根底に持ちながら、もしくはそういうことを願いながら、日々、組織の仲間に一つ一つ感謝、称賛のメッセージを送っています。
いや、もっと言えば僕はそのメッセージが職場という垣根を超えて、メンバーの人生そのものをドライブし(動機付け)てくれたら、と密かに願いながら日々、メッセージに賞賛の絵文字を添えて、エンターキーを押しています。
ちょっと勢いに乗りすぎて、会社ブログに相応しい内容から逸脱してしまった感もありますが、以上がEngazifyという弊社が採用している異国インドのサービスについて私が考えていることです。