いつかこの学びが
※この記事は2021年1月7日に投稿されたものです
悴んだ手でページをめくる
乾いた指先では上手くめくれなくて
指先に力を込める
紙の音が冬の空気を震わせる度に思う
もしも もっと勉強していたら
この凍てつく冬の空気を表す言葉を
白い息と一緒に吐き出せていたのに
iPhoneが教えてくれた
懐かしい写真を見た時の胸の高鳴りを
SNSの海に流せていたのに
エモいとか すごいとか
わかるとか うけるとか
無数の意味を持つ
空気を読むような言葉たちが
日常を彩っているけれども
簡略化されていない言葉で
言いようのない あの時の気持ちが
言葉にできていたら
あなたに伝えられていたら
あなたの心に近づけていたのだろうか
悴んだ手でページをめくる
意味を持って羅列された言葉たちが
乾いた心に響く
いつかこの時の学びが
青春の1ページになるのだから
学ぶ人が多いこの場所で
あなたが学んできたことを
あなたの言葉で伝えて欲しくて
私はここに書き記す