ビジネススキルゼロの第二新卒が、戦略策定を担うリーダーとしてMVPを受賞するまで
入社したら想像と違った。できることならば就活をやり直したい。
仕事への期待と現実のギャップが大きいほど、働くことへのモチベーションを維持することは難しいのかもしれません。
「石の上にも三年」を信じて我慢するのか、それとも第二新卒のカードを切るか...。今回は第二新卒として看護師からiCAREへ転職し、ビジネススキルがゼロの状態から、カスタマーサクセス部の戦略策定(業務効率化、収益性改善など)を担うまでに成長し、2022年度上期MVPを受賞した薄葉さんに、これまでの人生と今後の人生についてインタビューしました。
薄葉 友佑(Yusuke Usuba)
カスタマーサクセス部 Account Development Team リーダー
== 経歴 ==
・都内大学病院
2018年春、看護師として社会人生活をスタート。
・株式会社iCARE
2018年冬に入社。入社後、外資系IT企業に常駐し、産業保健師のアシスタントとして勤務。その後、社内CSのアシスタント(CS Ops)→ カスタマーサクセス(CSM)とキャリアを積み、現在はカスタマーサクセス部 Account Development Team のリーダーとして、チームマネジメント、部門KPI達成のための戦略策定などを担当。
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薄葉さんはいわゆる第二新卒での転職ですよね。iCAREと出会うまではどんな学生時代でしたか?
昔から勉強というものが嫌いでした(笑)宿題も自習もしたことがない高校生活で、遊びたいなという気持ちで大学に進むことを選ぶくらいでした。センター利用で、家から通える範囲の大学はどこだってなりまして、目についたのが医療系の大学でした。そこから看護職という道がスタートしました。大学生活は遊びにバイトに飲み会に...留年にならない程度に頑張る普通の大学生だったと思います。
20歳過ぎたくらいですかね、たまたま飲み屋で知り合った人から、「若いうちに無鉄砲な海外旅行したほうがいい!」という言葉に影響されて、みんなが行かないような国...そうだ、ポルトガルだって思い立って1人旅をしてみました。その影響か、人がやったことないことをやってみたいという気持ちが強くなり、いろんなバイトにチャレンジしましたね。ライブハウスやコンサート会場のスタッフ、水商売の黒服、海産物のアウトバウンド販売、学生服の採寸・販売...など。お金が欲しいってのはもちろんでしたが、+アルファで何か付加価値が得られるバイトをどんどんやっていました。
こうやって振り返ると昔からチャレンジ精神だけは強かった学生でしたね。
社会人1年目で転職することに対して、不安はなかったんですか?
看護学生なので、当然のように卒業後は看護師の道に進むことに疑念はありませんでした。どこの病院で働きたいのかということも深く考えず、なんとなく東京とだけ決め、東京の病院に入職しました。看護学生のファーストキャリアについてはまたの機会にお話します。
先輩看護師の後について仕事を覚えつつ、最初に1人で任された仕事は患者さんのおむつ交換でした。こうして看護師としての社会人生活をスタートさせたのですが、就職した年の夏頃からこの先ずっと看護師として勤めるイメージが湧かないな、と思い始めました。
どうしても看護師は目の前の患者さんの役に立つことしかできないと感じていて、仕事を通じてもっと多くの人の役に立ちたいという思いが強くなり、看護部(看護師の採用・配置・教育等を行う部門)への異動を申し出たのですが、社会人1年目の新人が何言ってるんだ!と怒られてしまい...より広く健康に関われるようなところで働きたいと思うようになりました。
そのころ、居酒屋でたまたま転職エージェントをしている方と知り合う機会があり、その方から「せっかくなら看護師資格を活かしたら?」とアドバイスをいただき、また、影響範囲が大きいものはインターネットだ、と単純な理由から「医療」×「IT」で検索しいくつか面接を受けました。そこでiCAREを見つけたのです。
面接を受けていた時のiCAREのイメージは「明るい会社」という感じで、面接の度にすれ違う人全員が挨拶してくれるし、内定承諾のオファー面談の時もフランクに紹介してくれたりと、面接を受けていた他の企業さんとのギャップがすごかったですね。
初めての事業会社勤務...どんな思い出がありますか?
iCAREでの最初の仕事が外資系IT企業の産業看護職のアシスタントでした。
かなり規模の大きなお客様で、当時その会社さんに常勤の保健師さんがいらっしゃったものの、細かい部分まで手が回ってない状態でした。そこで当時の部長の提案でお客様のオフィスに常駐し、保健師面談の準備や事後対応のサポートをすることになりました。ただ、ビジネスマナーも知らない僕が出来ることは何一つなく、定時がきたら帰るという毎日で、ただ無力でした。
数ヶ月働いたあとにiCARE本社に戻ってくることとなり、そこからカスタマーサクセスの仕事がスタートしました。といってもSlackはおろかOfficeツールもろくに触ったことない、メールも書けないというビジネススキルゼロの人間だったので、当時の部長は手を焼いていたと思います。まずは部長のアシスタントとして事務作業を主に担当をしました。そのため実はカスタマーサクセスからのスタートじゃないんですよね。
仕事の進め方は適当で業務もよく分かっておらず、全てのタスクごとに部長にチェックをしてもらっていました。当時は全然仕事に対して楽しいと感じたことはなかったですね。(笑)
ただ、2019年夏くらいに組織体制が大きく変わり、そこから自分にも変化がありました。組織の変化に伴い少しずつ顧客対応をすることになったんです。「顧客の業務を支援する」ということは、これまでにない経験で、自分なりに考えていくことが増えていきました。
お客様から叱咤激励されながら、徐々にビジネススキル・産業保健の知識を身につけて行くほどに、仕事が楽しいと思えるようになりました。
入社2年目からリーダー業務を任されていますが、何が評価されたと思いますか?
仕事を楽しんでいること。それがリーダーへのターニングポイントかなと思います。たまたま他にリーダー的なことができる人がいない、じゃあ薄葉がやってみるかと白羽の矢が立ち、まずはプレイングマネージャー的な役割から始まりました。やったことがない仕事が多かったのですが、何かあったら当時の上司や代表の洋太さんに助けて貰えばいいやと割り切り、まずはやってみるぞという体当たりスタイルでした。
気がついたら同じ第二新卒の後輩が入社し、彼の育成・マネジメントのような業務をやるようになり、自分の仕事の時間が取れなくなることもしばしば発生したので、効率化のためにGASやSQLを学び、業務効率化を意識し始めました。
それが評価されたのか、入社から1年半ほどした2020年の夏にリーダー職に就任、現在に至ります。
当時はリーダーはこうあるべき、組織はこうあるべきという理想が高すぎて、社内だけではなく、社外にもその理想を押し付けてしまってたことがありました。その言動をちゃんと洋太さんや営業部のマネージャーが「良くない」と指摘してくれ、そこから気づきを得て自分なりに直してきました。勧められたカーネギーの『人を動かす』など、本を読んで学びましたね。
今でも洋太さん、COOのよしさんといった様々な立場の人から指摘をもらうことができるのは、iCAREのクレドの一つである「仲間への愛」を感じますし、素直に受け止め成長につなげようとしています。
今回MVPに選出されましたが、名前が呼ばれた時はどんな思いでしたか?
驚きと嬉しさで思わず目頭が熱くなりました。オフラインだったらきっと泣いていたと思います。(笑)
iCAREのMVP選出基準は仕事の成果だけではなく、クレドやバリューに沿った行動をしているかなどを総合的に判断の上での選出となるため、該当者なしの年もありました。MVPの表彰制度が生まれて5年経ちますが、1年に1人選ばれるかどうかの厳しい基準です。
MVPに選ばれたことはもちろん嬉しいのですが、次回はチームのメンバーが表彰されるよう頑張ろうという気持ちにもなりましたね。チームメンバーが評価されることが組織として大きな結果を出した証明ですし、チームとして結果を出すことこそがリーダーの役割だと思います。
今後はどんなことをiCAREでやっていきたいですか?
カスタマーサクセスという概念の正解を追い求めたいですね。カスタマーサクセスと調べても「顧客の成功を支援する」というざっくりした概念しかまだ市場にないため、CSの概念を自分で作りたいです。そしてこの先どんなサービスでCSをすることになっても、事業成長に寄与できるような存在にはなりたいと思います。
幸いにもiCAREのカスタマーサクセスには、サービスの導入支援・活用支援から、クライアント様と一緒に体制構築をするためのコンサルティング、1対Nのコミュニケーションを推進するオンラインコミュニティやカスタマーマーケティング、アップセル・クロスセルのみならず、トップラインを大きく伸ばすカスタマーセールス、顧客の声を新機能開発につなげるプロダクトへのフィードバック・・・となんでもできる環境です。だからこそ自分の伸ばしたい領域のスキルを身につけることができると考えています。
わかりやすく言えば、「自分はこれが強みです!」と言えるものを持ちつつ、CS領域を一通り経験することで、世の中の SaaS企業が僕をヘッドハントしたくなるような人材になりたいです。
薄葉さんのように、CS未経験からキャリアを築くためにはどういった人がマッチしますか?
愚直にインプットをし、課題を自分ごと化して向き合える人だと思います。
自分の場合、ビジネススキルはゼロで何の知識も経験もなかったからこそ、周りからのアドバイスを素直に吸収し、ここまで来れたと思っています。ですので過去の経験に引っ張られず、過去は過去、今は今と割り切ってインプットすることに抵抗がない方がiCAREのキーマンになれるのではないでしょうか。
実際、大手企業出身者も何名かいますが、過去の話は持ち出すことなくiCAREのメンバーとして愚直に取り組んでいる人が活躍しています。また、よく「当事者意識」と言いますが、物事を自分ごとに捉えることのできる人もキーマンになれると思います。その意識があるとやり切らねばならないというある種の危機感と、やり切るための周りのとの協調力のバランスがよい方が多い印象です。
なんてそれっぽいことを言いましたが、本当に大事なことはiCAREが目指している世界観に共感できることかなと最近は思います。何のために仕事するのか、といった目標となるものは個人がそれぞれ持っていてもいいと思いますが、どうせなら目標の延長線上にiCAREの目標があっていいかなと考えるようになりました。
最近ではウェルビーイングや健康経営という言葉が注目され、ますますiCAREのパーパスの重要度は高まっていくると感じています。一方で市場からも注目される領域であるものの、まだまだ成長するための力が足りないとも痛感しています。
自分自身やメンバーが最大限のパフォーマンスを発揮するだけではなく、新たなメンバーを迎えて市場からの期待に応えられる組織を目指したいですね。
今のiCAREには市場価値を高めるチャンスがあると思っていますので、必要とされる力を身につけたい、そんなパッションにあふれる方にぜひ入社してほしいと思います。ぜひ一緒に最高のビジネスパーソンになりましょう!
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