教員からエンジニアへ。今ここでしか経験できない仕事に挑戦できる幸運/みんなで選ぶCredo賞受賞 寺井インタビュー
iCAREでは半期に1回、全社のキックオフとして振り返りと表彰を実施しています。その中でも特に変わった賞が「みんなで選ぶCredo賞」です。iCAREには「楽しまなければプロじゃない」というCredoがあり、この賞は他の賞と違い、社員一同からの投票によって決まります。今回はDevチームの寺井さんが受賞となりました。実務未経験のエンジニアとしてiCAREに入社した彼へ、これまでのキャリアと合わせて受賞の裏側に迫ります。
iCAREに入るまでのキャリアを教えてください
大学を卒業した後、新卒で中学校の教員になりました。担任と学年の数学の授業、部活動ではサッカー部の顧問をしていましたが、年度の途中で退職し、エンジニア転職を考え始めました。
教員からエンジニアになっていますが、どうしてエンジニアになろうと思ったのでしょうか?
もともと大学では情報科学を専攻していたのでプログラミングの経験がありました。そのため、「こういう業務は人よりもコンピュータの方が得意だから任せた方が良い」という感覚が分かる状態で教師の業務をこなしていました。
仕事をしていく中で、一緒に働いていた心から尊敬できる教師の方々が、プライベートの時間や家族との大切な時間を犠牲にしないと成り立たない状況を痛感し、「こんな人たちが苦しむことが当然になっているのは間違っている」と強く感じました。そこから、可能であれば僕の学校だけでなく日本中の教師の方が使えるようにと思い、Webアプリケーションの開発の勉強を始めました。
自分でサービスを開発して人に届ける体験を通じて、より根本的な課題に対してアプローチできる可能性や対面では出会えないような規模の人たちに良い影響を与えることができる可能性を実感し、「これを仕事にしたいな」と気持ちが固まりました。
どんなサービスを作ったんですか?
席替えメーカーというサービスです。教師として実際に席替えをしたときにいろいろな課題があって、「これはコンピュータの力を借りたい領域だな」と感じて作り始めました。開発期間は2ヶ月半、ユーザー数は7万人を超えました。いくつかのメディアにも取り上げていただきました。
iCAREに入るまでの転職活動について教えてください
最初は教育業界で働くことが自分の強みを最大限活かせると思っていたので、EdTech企業を中心に受けていました。しかし中々ご縁がなく、改めて広い視野で考え直してみた時に「自分が力になりたいのは教師だけなのか?」という問いに対して、「そうでない」という答えを持っていることに気づくことができました。ずっと教育に関心があったからこそ、自然と顔まで浮かんでくるような人たちが教育関係に多かっただけなんだなとスッと腑に落ちました。
僕の中には「強い思いを持っている人が、挑戦できる世の中であってほしい」という気持ちが根本にあり、たまたま学校の場合は阻害要因が非効率な業務だっただけで、すべての人に共通する大事な概念が「健康」だと思い、iCAREに興味が湧きました。
僕の転職の一番大きな軸は、「自分自身がその会社で働いていることを抜きにしてでも、時間と労力を注いでサービスをより良くしたい、より多くの人に広めたいと感じられるか?」でした。iCAREはそれにも当てはまっていました。
入社から9ヶ月経った今、入社前と変わったことはありますか?
想像通りだったことは、明るくてノリが良く雰囲気も良いこと、事業も組織も勢いがあるイメージだったことです。ギャップを感じたことは、思っていたよりもいろいろなことが整備されておらず、開発以外の業務が予想以上に多いことですね。
開発以外の業務の例は、各種定例やDevMeetupのようなイベントの準備、何かを決めるために突発的に発生する会議などです。これについては僕にとってポジティブな面と、ネガティブな面の両方があると思っています。
ネガティブな面は、僕は今エンジニア一年目で、今はとにかく基礎力を身に着けなければいけない時期です。他の受託企業で働いているようなメンバーが、業務時間のほとんどを開発に注いでいる話を聞くと、焦る気持ちが出てきますね。
一方で、それを上回るポジティブな面があります。今のDevチームが向き合っている大きな課題は、今後経験したいと思ってもその場ですぐに経験できるようなものではなく、会社の規模、サービスの運用歴、ビジネス的な環境、ステークホルダーなど様々な要素が絡み合った結果生まれたものです。今ここでしか経験することができない大きな課題に対して運命的に遭遇できていることはすごく幸運なことだと思っています。
現在はどんな仕事を担当していますか?
基盤技術チームに所属しており、ログイン機能や権限管理機能を始めとしたCarelyの根幹となる部分の開発を担当しています。特に現在取り組んでいる権限管理プロジェクトはCarelyのサービス全体に影響が出るような大きなプロジェクトなので、絶対に成功させたいという覚悟を持っています。
僕は入社したときからずっと基盤技術チームに所属していて、そのときからずっと一緒なのは唯一、テックリードでチームマネージャーの内村さんだけなんです。これには2つのメッセージが込められていると僕は勝手に解釈していて、1つは内村さんから吸収できることをとにかく学び尽くしてほしいというメッセージ、もう1つは内村さんの得意ではないところを僕が補う形でチームとしての強さを高めてほしいというメッセージです。
今は内村さんの技術的な知識やチームとしての決断をするまでに考慮されていることなどを横で学びながら、資料作成などの細かな作業やチームの仕組み作りなど、自分が苦にならない領域では微力ながらもチームのために頑張っています。
今回、「みんなで選ぶCredo賞」に選ばれましたが、なぜ受賞に繋がったと思いますか?
発表された瞬間はすごく驚きました。選ばれた理由は今振り返って絞り出してみるとこの2つだったのかなと考えています。
1つは、やったことのない仕事にもとにかく手を挙げて挑戦したり、恐れずに登壇やアウトプットに取り組んだり、間違っているように感じて改善した方が良いと思ったことに対しては相手がチームリーダーやCTO、VPoEだったとしてもしっかりと意見を伝えたりといった、フタをしないようにした姿勢です。
もう1つは、みんなが積極的にやりたいような仕事ではないけど誰かがやらないといけない仕事に対して、「そういう仕事こそ自分が頑張ろう」と思って取り組んだことです。例えば当時は出社が基本だったので、全体定例の度にマイクやスクリーンの準備・後片付けと椅子を何十脚も出す作業を続けていました。Meetupも大好きなイベントですが、準備には時間がかかりその分開発に当てられる時間は減ってしまうのでもどかしい気持ちになったときもありました。
僕はこういうところの頑張りを見てくれている人は社内でも一部の人だけだと思っていたので、今回の受賞で他部署の人も見てくれていたんだなということが分かって本当に嬉しかったです。
今後の目標ですが、僕はエンジニア歴は関係なくiCAREの開発者としてここにいるので、一刻も早く開発の主戦力として貢献したいです。ひと通りの開発を自力でできるようになり、安心して僕に任せてもらえる力をつけたいですね。指示をそのまま実行するだけのただの作業者ではなく、どんなことでも頭を最大限に使って考えて、届けられる価値をより大きなものにする力です。
その上で、僕はエンジニアでありつつもiCAREメンバーの一員でもあるので、会社全体の雰囲気を良くしたり、新しい文化を作ったり、悩んでいる人の力になったり、エンジニアとしての自分ではなくもっと本能的な自分としてできることにもどんどん取り組んでいきたいと思っています。
ありがとうございました。寺井さんの今後の活躍を期待しています!
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