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【第一章】人間は、心を作れるのか?コンピュータの生みの親たち

※この記事は2018年4月18日に投稿されたものです

どうも、広島カープファンのたけCです。

文字数 8632文字 : 読了まで約21分35秒

ついに始まりましたねペナントが。全国3千万人(たけCによる推計)の野球ファンにとってはこの時を首を長くして待っていたことでしょう。

贔屓のチームが勝つも良し、負けるも良し。厳しい鍛錬の末に獲得した強靭な肉体と、高度な技術のぶつかりあいに、私たちファンはしっかりと酔いしれて、この半年間を楽しみましょう!

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セリーグ二連覇を達成したカープ。球団史上初の三連覇なるか

【振り返り】連載企画: AIの歴史を紐解く!

先月から私のブログでは、今もっとも熱いトレンドワードのひとつである『AI』(人工知能)について、歴史の観点からその正体を探っていこう、という連載企画になっています。

前回の序章では、私たちが漠然と抱くAIへの不安を解消する具体策は、人工知能の歴史から学ぶことである説明をしました。

そして今日の第一章から実際に人工知能の長いようで短い歴史を振り返ってみます。

https://note.icare-carely.co.jp


結論から言ってしまうと、人工知能の正体とは・・・

ではじまって早速なんですが、この連載企画の結論を最初に言っちゃいましょう。

「なんで最初にネタバラシをしてしまうの?!」
って思うでしょうが、理由は2つあります。

ひとつは、マーケティング的な理由で

はじめにネタバラシした方が読む人が増えるから。

スマホの普及によりSNSが日常生活に欠かせなくなった現代では、20世紀のように「焦らせば焦らすほど期待値が高まり人が集まる」というマーケティング手法が使えなくなってきました。

(マーケティング的に詳しく知りたい人は、10年前と現在の映画のティーザー動画を見比べると分かりやすいですよ。)

今の世の中には新鮮で今すぐ役に立つ情報が溢れかえっています。

あの有名なショップは何分待ちの行列ができているのか?
これからお出かけだけど、渋谷の気温は何度?厚着がいいのか薄着がいいのか。
テレビでは人気だって騒いでるあの映画、本当に面白いの?みんなの評判は?
学校の宿題でどーしても分からない問題がある。誰か教えて!
こういった生まれた情報がリアルタイムに消費されていく世界では、本当に価値があるかどうか分からない情報に対してわざわざ待つという行為は受け入れられなくなってきてるんですね。

時代は二極化に進んでいます。
短時間(数分、いや数秒)で得られる小さくお得な体験か、
長時間(数ヶ月、あるいは数年)かけて得られるかけがえのない人生経験か。

そこでこのブログでも、短時間で得する情報が得られるような構成をとっています。

そしてもうひとつのネタバラシの理由が、

大して面白くもない結論だから

というわけで、別に焦らして焦らして発表するようなものでもないんですよね。

ですのでさらっと言ってしまいましょう。
僕達の生活を脅かそうとしている人工知能、その正体は・・・「コンピュータ」です。

「・・・、で?」
って思いましたよね。
すみません、もうちょっと待ってください、これにはちゃんとした理由があります。


「コンピュータ」とは、人間を表していた言葉

おそらく多くの人は「コンピュータ」という言葉は「計算機」という意味である。と教えられたのではないでしょうか?教えられたことがあってもなくても、コンピュータが計算機であることぐらい知ってるかもしれませんね。

しかし、人のいうことを鵜呑みにせずに自分で調べてみることが大切。
実際にコンピュータの語源を調べてみると、本当は人間であることを意味していることがわかりました。

つまりこういうことです。

時代は18世紀、舞台はフランス

当時、革命期にあったフランスでは領土によって異なる計測単位が使われていました。
が、博愛により平等で公平であることを理想に進められたフランス革命の中で、メートル法に統一されることが決まりました。
その際に土地台帳の変更のために従来の単位からメートルへの膨大な換算をするために、数十人の”計算人”が雇われました。

彼ら計算人のことを指して「コンピュータ」と呼んだ。これが言葉の起源です。
そして人力での計算を自動化し、機械化していこうという動きが、後のデジタルコンピューター開発につながっていくのです。

コンピュータが人間に戻る物語

これから始まる人工知能の正体を探る歴史は、言い換えるとコンピュータが人間へと回帰していく物語ともいえます。

もとは人間であることを表していたコンピュータ。
機械の体をもった彼らに、人間と同じような心を持たせ、まさしくヒトのように考えさせるようにする。そんな大それたことを目的とした3人の人物が今日の登場人物であり、コンピュータの生みの親たちです。

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人権を重視するフランス革命期に生まれた「コンピュータ」という言葉

コンピュータ、それは世界大戦を終結させた技術

2018年に生きる私たちの生活の中には、戦争によって発明・革新された技術が多くあります。

よく知られているものは「電子レンジ」でしょう。
レーダーの開発をしていた技術者が、たまたまポケットに入れていたチョコが溶けていることに気付き、マイクロ波による加熱を利用した調理器具が誕生しました。

同様に、コンピュータも第二次世界大戦において大きく発展し、私たちの生活に欠かせないものの一つとなりました。

そんなコンピュータの開発には3人の生みの親がいます。
ひとりめは、ドイツが誇る世界最硬の暗号「エニグマ」を解読した、アラン・チューリング
ふたりめは、原爆・水爆のシュミレーションを高速化した、ジョン・フォン・ノイマン
すでにお分かりの通り、この二人の活躍により枢軸国の中心であるドイツと日本の敗戦が決定的となりWWⅡは終結しました。。。

そしてこの二人がコンピュータを開発するにあたり大きな影響を与えた「デジタル」という理論を完成させた、クロード・シャノン

チューリング、ノイマン、そしてシャノン、この3人がコンピュータの生みの親たちであり、今日の主人公たちです。


大学院生、情報をデジタル化する

コンピュータとは、計算する機械のことである。
と説明されてピン!と理解できる人がいったいどれだけいるでしょうか?

今やコンピュータ(パソコンやスマホを含む)は計算する機械というよりも、計算以外のことで私たちの生活を豊かにしてくれます。

・書店では売り切れ続出する村上春樹の小説を、発売日当日にベッドの上で読むことができます。
・日本から遠く、オランダのアムステルダム美術館にあるレンブラントの絵画を、筆の運びが分かるほどに拡大して見ることができます。
・3億回を超えて再生されたピコ太郎の音楽と動画は、1回目でも3億回目でも、音質も画質も劣化することなく楽しませてくれます。
このように計算だけでなく、様々な情報を表現できるようになったのは、アメリカMITの若き大学院生であるクロード・シャノンが確立した「ビット情報理論」のおかげです。

デジタルな情報とは?

これも常識な話ですが、デジタルとは0と1の集まりのこと。
つまり、さきほど紹介した村上春樹の小説も、レンブラントの絵画も、ピコ太郎の音楽や動画も、すべて0か1で表現されているということ。

今の私たちには当たり前のように理解できる説明ですが、たった90年ほど前の人たちにとってはちんぷんかんぷんだったことでしょう。しかしシャノンは、情報とは0か1にデジタル化することができることを提唱しはじめたのです。

シャノンのアイディアは単に情報を01に置き換えるだけにとどまりません。あらゆる情報を01に置き換えることができるということは、イコール電気のオンとオフだけで情報を伝えることができるということです。

まさしく表現と通信の革命
簡単に、速く、何度でも、情報を伝えて表せる時代の幕開けだったのです。

思考は計算できる ∵ ブール代数

なぜ若き大学院生がデジタル情報というものを生み出すことができたのか?背景にはブール代数という数学があります。

ブール代数を簡単に説明すると、人間の論理的思考を数式で表すことです。もう少しつっこんで分かりやすく理屈を説明すると、

ヒトの論理的で合理的な考え方とは、YESかNOの二通りの選択肢がいくつも組み合わさっている状態である。であるならば、その組み合わせは数式で表すことが可能だ。

という理論です。

このブール代数と電気回路のオンとオフの状態を掛け合わせることで、「人間の論理的な思考は、電気回路によって計算できる」という、シャロンの理論はコンピュータを研究・開発していたチューリングとノイマンに大きな影響を与えました。

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ブール代数によって論理的思考が紡がれる組み合わせ図

人間の思考をマネする機械、だから進化する

二人目の主人公は、イギリスの数学者であるアラン・チューリング。
戦時中、ドイツ軍の暗号解読のために招集された連合国のヒーローであり、晩年は同性愛の発覚により罪を問われ、毒リンゴを食べて自殺した悲劇のヒーローでもあります。

チューリングの功績はイチにも二にもエニグマの解読にあるでしょう。

4032秭9146垓6112京6605兆6355億8400万通り

マンガや映画の題材にもたびたび取り上げられる「エニグマ」。聞いたことがある、という方は多いでしょう。が、エニグマがいかに優れた暗号であったかをご存じの方はいらっしゃいますか??

そもそも暗号には大きく2つの方式があります。
ひとつはある規則性に則って変換されている暗号。たとえば50音順にイチ文字づつずらす法則や、日本語を英語に変換した頭文字といった様に、ひとつの規則性が分かれば簡単に解くことが可能なもの。
もうひとつは特定の鍵を利用して変換されている暗号。インターネットでの暗号化と呼ばれているものはこっちの方式で、特定の鍵さえ盗まれなければほぼ間違いなく解くことが不可能なもの。

エニグマは後者の鍵を利用した暗号でした。

エニグマとは暗号そのものというよりは、暗号化する機械のことを指します。つまりタイプライターです。ただしこのタイプライターには少々の仕掛けがほどこされており、入力者がタイプした文字とは異なる文字が出力されます。
APPLEと入力されたのに、QWERTと出力されるといった具合に。(同じPという文字を入力したのに一回目と二回目で出力された文字が違うことが難度の高さを表しています!)

そしてこのエニグマの鍵はメッセージを送るごとに変化しており、そのパターン数は26!(階乗)通り。展開すると、4032914661126605635584000000通りにもなるのです。

人間の振る舞いを利用して解読

これほど膨大なパターンをイチから計算することは、人力はもちろん当時の計算機を利用したところで何年もかかってしまいます。

しかし、チューリングは計算すべき範囲を絞り込むことによってパターンを発見するまでの時間を短縮しました。一体どうやって?

チューリングの視点は、メッセージのパターンではなく、人間の行動にありました。つまり、
エニグマを使っているのはドイツ軍である。
軍が送るメッセージは「定時」に「定型」のものである。
「朝6時」に送るメッセージは「天気」のことである。

ここまで分かってしまえば、計算すべきパターンはググッと減ります。このようにしてエニグマの解読にしたチューリングのおかげで、連合国側はドイツ軍の動きを把握し勝利を決定づけることとなりました。

種を明かされれば解けて当たり前のようにも思えてしまうチューリングのエニグマ解読。しかし、彼以外の天才と呼ばれる学者や軍人ではなし得なかったことも事実です。

なぜアラン・チューリングはヒトの振る舞いをヒントにできたのか?それは彼が以前から研究を続けていたチューリングマシンというアイディアのおかげです。

ソフトウェア、ここに誕生

チューリングマシンそのものを説明するのは非常に難解です。僕は数学者でも物理学者でもないので正確な説明は到底できないのですが、誤解を恐れず非常にざっくり説明するとこういった特徴を持っています。

・機械の中には、何らかの設定がある
・この設定は、外部からの入力によって変化する
・どのような変化をするかは、入力時の設定ごとに決まる

と、なんとか説明してみたもののよく分からないと思います。ですので歴史が進んだ私たちにとって分かりやすい言葉で言うと、チューリングマシンとはソフトウェア次第でどんなことでも計算してシュミレーションできる機械ということです。

それまで機械というものは、何らかの目的のために作られたハードウェアであり、その特定の目的以外にことでは役に立たないものでした。しかしチューリングのアイディアは、ハードウェアではなくソフトウェアを変化させることで、様々な目的を達成させることができる機械のことだったのです。

そう、ついに汎用的に計算できる機械=コンピュータの原型が見えてきました。
さらにチューリングのアイディは物理的なシュミレーションを計算することにとどまりませんでした。チューリングマシンを使えばヒトの心をシュミレーションすることができる。ヒトの考えをマネする機械さえ作ることができる、と主張していたのです。

ヒトの考えをマネする機械、これはまさしく人工知能のことではないでしょうか。。。

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エニグマ。アナログなタイプライターだが、3種のキーを組み合わせて強固な暗号鍵を生み出した

そして、コンピュータの実用化に成功する

シャノンにより人間の論理的思考は計算することができ、あらゆる情報は0か1かのビットで表すことができることが分かりました。
チューリングのアイディアはソフトウェアという概念を生み、何事も計算によってシュミレーションすることが可能であると主張しました。「何事も」の中には人間の心も含まれます。

そして、実際に汎用的な目的のために計算を繰り返し、森羅万象あらゆることのシュミレーションにチャレンジしたジョン・フォン・ノイマンが最後の主人公です。

世界で一番計算が早い男、そう機械よりも

日本が終戦を決めたきっかけ、それは言わずもがな広島そして長崎に落とされた原爆です。その原爆の開発に大きく貢献したのがジョン・フォン・ノイマン、世界で一番計算が早いハンガリー出身の数学者です。

ノイマンの能力をコンピュータに移植する

「20世紀でもっとも賢い人間だった」
かのアルベルト・アインシュタインも言い残したほどの天才ジョン・フォン・ノイマン。実際に彼は世の中のあらゆる事象を数学モデルに落とし込み、シュミレーションすることに長けていました。
有名なところでは経済学者とともにゲーム理論を執筆したこと、他にも物理学・生物学・気象学・そして軍事技術といった分野で少なくない功績を残しています。

これらの功績を成し遂げることができた最大の理由は、ノイマン自身の計算能力にあります。自ら開発に携わったコンピュータ「ENIAC」が完成した際には「世界で二番目に計算が早いやつが決まった」と語った、という逸話も残っているほどに。

このENIACとはアメリカ軍が原爆の軌道計算のために開発を進めていたコンピュータでしたが、それでも当時は一回の起動計算に2〜3ヶ月の時間を要していました。

そこで研究に参加したノイマンは、自らの計算能力をENIACに移植することで計算能力を飛躍的に向上させようとしたのです。結果、ENIACは原爆の軌道計算にとどまらず、水爆の爆発シュミレーションなどの様々な用途のシュミレーションに使われる汎用的な計算機=コンピュータへと進化しました。

小さなスマホが多くの機能を持てる原理

ENIACに導入された設計は、ノイマン型コンピュータと呼ばれており、今の私たちが使っているWindowsやMacといったパソコンはノイマン型の設計です。ノイマン型とは、(ひじょーにざっくりとした説明をすると、)ハードウェアとして
CPU(例:中央処理装置)
短期メモリ(例:RAM)
長期メモリ(例:HDD)
入出力媒体(例:ディスプレイやキーボード)
を持つコンピュータのことです。

画期的なのは長期メモリと短期メモリを使い分けるという設計。
つまり、長期メモリには様々なソフトウェアを保存しておき、必要に応じて短期メモリに呼び出すことによって、ひとつのコンピュータで様々な機能を実行することができるようになったのです。

そう、私たちが手のひらで操れるほど小さいスマホの中で数百を超えるアプリケーションを使うことができるのは、ノイマンによる設計があったからこそなんです。

ところでこの長期と短期のメモリを使い分ける仕組み、まさに人間の脳のようではありませんか?
人間の脳にもワーキングメモリという短期メモリに似た働きをする部分があります。人が長期的に記憶を保管しておく大脳皮質の中にある前頭連合野、ここでは脳の中にある情報をかき集め一時的に保存し、高度な情報処理を行うことができる場所です。

ノイマンは、自身の脳の中で長期で安定した記憶(記録)を残す部分と、一時的な作業用の部分がそれぞれあることに気付き、コンピュータの設計へと反映させたのでしょう。

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壁一面の機械。これで一台のコンピュータ『ENIAC』だった


ここまで読み飛ばした、あなたのためのまとめ

さてさて、第一章も終わりに近づいてきました。ここまでおよそ7000文字、なかなかの大作です。おそらく読んでくださっている方の86%はここまで読み飛ばしていることでしょう。

ですから一旦ここで読み飛ばしたあなたのために簡単にまとめておきますね。

3人のコンピュータの生みの親たちが成し遂げたかったこと

デジタル情報革命を起こした大学院生 クロード・シャノン
・今の私たちがパソコンやインターネットを通して文字・画像・音声・動画といった情報を、超簡単に入手できるきっかけを作った人。
・人間の論理的思考は、電気回路のオンとオフの組み合わせで表すことができる!というアイディアを主張した。
・↑の考え方があったからこそ、次の2人がコンピュータを生み出せた。といっても過言ではない。
機械は人の心をマネできると信じた数学者 アラン・チューリング
・最強の暗号「エニグマ」を解読した。パターンすべてを計算するのではなく、人間の振る舞いを観察することで計算量を大きく減らすことができたから。
・機械の中の設定次第で何でも計算できるチューリングマシンというアイディア。「何でも」の中には人間の心も含まれると主張した。
・ソフトウェアによって汎用的な目的で計算する機械 = コンピュータの原型を示した。
20世紀でもっとも賢い人間 ジョン・フォン・ノイマン
・自ら開発したコンピュータ「ENIAC」よりも早い計算能力をもつ数学者。
・「ENIAC」こそ人類が初めて開発した、汎用的な目的で計算する機械 = コンピュータであり、その設計は今のコンピュータのほぼすべてに採用されている。
・長期メモリと短期メモリを使い分ける画期的な設計は、まさに人間の脳の仕組みを模している。
このようにコンピュータの生みの親たちの功績は様々ではありますが、彼らがあるるひとつのことを目標にコンピュータの開発に携わっていたことが浮かび上がってくるのではないでしょうか。

あるひとつの目標、、、

それは、ヒトの考える心を機械で再現する

はじめに結論を言いました。
人工知能とは、コンピュータであると。
そして、人工知能の歴史とはコンピュータが人間に回帰する物語であると。

機械化することは、それまで人間が自らの手で足で、頭を使って行ってきた作業を、機械に代行してもらうことです。人間が行っていることは多種多様、数えられないほどに分類化された種類があります。しかし、それらの行動はすべて心によって感情が起こり、脳によって思考された結果です。

だからこそ、本当の意味で機械化を達成するにはコンピュータに人間と同じ心と脳を持ってもらう必要があるのです。

そしてコンピュータは開発されてしまいました

その行為がたとえどんなに取り返しのつかない未来につながっていようとも、人の心を持つためにコンピュータが開発されたからには、この物語を引き返すことはできないのでしょう。

なぜか?

ノイマンは原爆の実験が成功した直後にこのような言葉を妻に述べています。

科学者の立場からしても、科学的に可能だと分かっていることをやらないのは、倫理に反するんだ。その結果どんなに恐ろしいことになるとしてもね。そして、これはほんの始まりに過ぎないんだ!

現代を生きる私たちが望むとも望まざるとも、どちらにしても、人工知能が高度に発達し、機械が人間の心を得るこの歴史を、止めることはもうできないことでしょう。

なぜならそれは倫理に反するから。そして人工知能の正体をめぐる物語はまだまだ始まったばかりです。

つづきは、第二章へ

コンピュータの3人の親たちはいずれも人の心と脳を持った機械、つまり人工知能を創ることを目指していたようです。その結果、コンピュータが開発された。

そして時代はトントン拍子に人工知能開発へと進んでいく!と思いがちですが、残念ながら人工知能の開発は世界大戦後に早々に頓挫。そして時代は異なる方向へと舵を切りはじめます。

次回、『方針転換!人間を賢くしてくれる機械を作ろう』は5月の中旬を目処に公開予定です。それではお楽しみに!

【序章】今さらだけどAI(人工知能)が怖いから歴史を紐解いてみる
【第一章】人間は、心を作れるのか?コンピュータの生みの親たち ←今ココ
【第二章】方針転換!人間を賢くしてくれる機械を作ろう
【第三章】誕生、サイバー空間に漂う巨大な頭脳
【第四章】60億人が知識を共有する最後のワンピース
【第五章】ついに姿を現す人工知能。彼らは人間の味方か、それとも
【最終章】20年後の近い未来。そして人類は何から解放されるのか

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