【株式会社iCARE CEO山田より】新年のご挨拶と今年1年の方向性
※この記事は2021年1月4日に投稿されたものです
ceo message
新年明けましておめでとうございます。
旧年は大変お世話になりました。誠にありがとうございます。
新年初のブログの目次
2020年の振り返り
Day 1の想いはいつまでも大事
2020年の初めは「Day1」について話しました。
初日の想いを忘れることなく、事業に、また仕事に対して真摯に向き合っていくことで企業の成長と個人の成長の2つを達成することができます。
不可能と言われても挑戦し続けること、Day1の気持ちを常に持ち続けることで大きな目標、夢が実現できます。
達成できた目標、新たに発生した課題
2020年の成長に関しては、弊社COO石野のブログを見て下さい。
これらの数字を見ると成長率100%以上のものばかりで、事業が急拡大した1年だったことがわかります。すべて昨年目標としていたものであって、計画通りに進んだことを嬉しく思います。
同時に多くの課題がiCAREに突きつけられました。これまで経験したことのない課題ばかりで、マネージャーとメンバーは多くの挑戦と学びが得られたでしょう。
皆様のアドバイスとご支援のお陰で順調にここまで来ることができました。
改めて感謝申し上げます。
世の中の大きな流れ
企業の健康管理は本質的な価値に近づいた
さてここからは、今後の健康管理の未来について話をしたいと思います。
昨年に発生したコロナの影響は、様々な形で社会を変えていきました。
企業の健康管理についても同様です。
iCAREがDay1で考えていた世界が今、実現しつつあります。
これまで企業の健康管理は、何年もかけて2,3歩進むような、歩みの遅い領域でした。
コロナを経て、一気に100歩進んだ、と言えるでしょう。
例えば、これまで企業は健康管理を紙でやり続けてきました。
クラウドのほうが圧倒的に効率が良いのに、セキュリティが心配だと言う理由だけで、デジタル化を見送ってきました。
彼らはデジタル化によって創出される価値を全く理解していません。
それが企業価値を停滞させていることに気づいていないのです。
ところがコロナで遠隔対応する必要性が急速に高まりました。
紙では対応できなくなり、デジタル化へと踏み切ることになりました。
これまでも課題は存在していたのですが、それが今回、顕在化したのです。
変わっていく健康管理
続いてはこれまでの健康管理と企業について、変遷を振り返りたいと思います。
グローバルに見ても、労働者を守ることは普遍的道徳観であり、成熟した国家であればあるほど労働者が仕事を通じて健康を害さない仕組み(法律や訴訟で代償)が存在しています。
企業リスクとしての健康管理から脱却する考えへ
これまでの日本の歴史を紐解くと、健康管理は炭鉱などの中毒や、工場での結核感染対策から始まりました。
高度経済成長期においては福利厚生という位置づけでの健康管理へシフトしていきました。
バブル崩壊後は、企業責任に健康管理を位置づけ、企業リスクとして考えていくことが当たり前になる社会となりました。
その中で専門家である産業医や産業看護職、カウンセラーの役割も大きく変わりました。企業リスクを踏まえた提言と実務が必要となったのです。
専門家の必要性が高まることで、価値を出すための土台が整ったと言えるでしょう。
しかし、価値を出せる専門家と出せない専門家で2極化が進んでいることは、特記すべきことです。
リスク管理だけではやっていけない
2017年3月にテレワークや副業兼業はいい事だらけではなく、企業の健康管理がより難しくなることを警鐘した内容を日経新聞に投稿しました。
そしてコロナになった今、どうなっているでしょうか。
人事や管理監督者の方々から、社員の体調面についてこれまで通りにいかなくなった、という声が多数寄せられました。
労働安全衛生法が成立した1970年代、労働の前提は「1事業場・固定時間労働」となっており、画一的なリスク管理をするだけでは、現代の多様化した産業構造には適応しにくくなっています。
高まるEmployee Experience (従業員体験)の重要性
現代の企業は労働人口の減少や優秀な人材の減少、多様化する働き方の加速、といった外部環境の変化に直面しています。
このような世の中の大きな流れの中で、「事業成長」のために「従業員の健康」を考えることは重要なポイントです。
「事業成長」と「従業員の健康」が同時に登場することについて、唐突感を感じる方も多くいらっしゃると思います。しかし、実はこの2つはあるキーワードによって強く結びついているのです。
そのキーワードとは、「Employee Experience = 従業員体験」です。
従業員体験とは、多様化するEmployee Life Cycle(従業員ライフサイクル:入社から退職まで)だけを追いかけるプロセスなのではなく、その期間に従業員がその企業に所属してどんな素晴らしい体験をしたのか、どんな感動を体験したのか、を表します。
人材の流動化が加速する中で、人が企業で社員として働くために、何か大きな理由が必要になります。
従業員との関係を再定義する時代に突入したと言って良いでしょう。ひとりひとりにスポットライトを当てていくことや、属性に合わせた人事施策(※ 私はこれを不公平な人事施策と呼んでいます)を実施していかないと、従業員との関係が密接にならないのです。
Employee Experience とは、従業員が最高の成果を出すために、邪魔するもの全てを取り除いていく作業となります。職場環境や職場のルール、人事制度など、幅広いものです。その中の1つに健康管理があります。
Employee Experience の観点から考えれば、これまでのパターナリズム、企業のリスク管理としての健康管理から脱却をしていく時代に入っていくでしょう。
労働者へ健康情報を紐付けたPHRの世界へ
企業のリスク管理としての健康管理から脱却した世界とはどんなものでしょうか。
誤解しないで欲しいのですが、リスク管理としての健康管理が全くなくなるわけではありません。企業が労使間で結んだ労働契約の約束を守り続けることは従来と同じです。
しかし、これまでのような「一律」な健康管理を少なくしていき、各業界や企業毎に従業員が健康を害さないような仕組みを個別につくっていき、それが出来なかった場合は労使間で問題を解消(裁判等)していくことが当たり前になっていくでしょう。
具体的には、
・雇入れ時含む定期健康診断の選択性
・特定業務従事者の健康診断の選択性
・ストレスチェック実施
一方残るのは、
・特殊健康診断
・長時間労働者対策
・高ストレス者対策
といったところでしょうか。これでもまだまだ多い印象ですが。
企業の一律な健康管理から個別性へと変わっていく中で、「健康情報は自分のものだ」という従業員の考えを尊重するムーブメントが起こることは明白です。
テクノロジーが進化して、従業員ひとりひとりに健康情報が紐づき(PHR)、転職しても同意された健康情報を企業と共有し、企業の健康管理へ活用していく世界が望ましいでしょう。従業員からすれば、無関係な健康管理業務の雑務に突き合わされたくはないのです。
iCAREの事業の方向性
社会がテクノロジーで豊かになっていき、労働者の健康もこれまで以上に変わっていくことが予想される中で、「働くひとと組織の健康を創る」VISIONを掲げ、「カンパニーケアの常識を変える」MISSIONを達成させるiCAREの事業は、どこに向かっていくのでしょうか。
この1年だけで言えば、売上や導入社数を増やしていくことは重要であると同時に、健康管理を最前線で創っている専門家をこれまで以上に支援していくことは、最優先でやっていきます。専門家や人事がCarelyを使って業務効率をあげることができた、工数削減により創出できた時間で、組織的な健康施策を打ち出せるようになった、そんな世界をもっと創っていきます。
Carelyはそんな専門家や人事をハッピーにさせるだけでなく、彼らの業務効率を上げるために、管理監督者や従業員へのアプローチも高めて、まさにEmployee Experienceに貢献出来るプロダクト・サービスに進化していきます。
そんなiCAREの事業を大きく進めるためには、組織の成長が不可欠です。iCAREの組織的課題はこれらのものです。
・マネージャー層の採用強化
・iCARE文化、社風の強化
・人事考課制度の再構築
これまで山田・石野・中野の経営陣が70名近いメンバーとフラット型組織を創ってスピードを高めていたのですが、より階層を設け権限をマネージャー層に委ねていくことをやっていきます。それに合わせて人事考課制度を再構築していきます。
ただ私たちが忘れてはいけないのは、iCAREの文化であり、この素晴らしい社風です。社員数が増え、マネージャー層が増えても、これらの素晴らしい想いが希薄化しないように積極的に投資もしていきます。
現メンバーが刺激され、お互いに切磋琢磨でき、事業をひとまわりも大きく出来る仲間が今のiCAREには不可欠です。是非、応募をお待ちしています。
最重要の募集ポジションについて
社会的課題である健康管理業界で、私たちと一緒に、歴史に残るような大きな事業をやりませんか。
達成意欲、コミットメント力の高いメンバーを、重視しています。
マネージャー層は特に最重要で採用していますので、下記の募集を確認してください。
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新年から長文のこのブログを読んで頂きありがとうございます。
iCAREは、進化をし続け、変わっていくことをわくわくしながら邁進致します。
引き続きご支援のほどお願い申し上げます。