予防医療の健康を創る手段は3つだけ
※この記事は2019年4月25日に投稿されたものです
※Starwarsはあまり関係ないかも、、、
iCAREの山田です。
私は今まで、総合内科専門医として、産業医の専門家として様々な場面で健康行動をみてきました。その中で健康行動が成功するパターンがあることに気が付きました。
予防医療で健康を創る方法はたったの3つだけという話しをしましょう。
私は、今まで労働者向け講演や研修を何回もやってきました。
そこでオーディエンスに必ず質問するものがあります。
「自分は病気だ」と思うひと手をあげてみて下さい
と。
毎回ゼロです。全くいません。
当たり前ですが、働くという生活の中で、自分が病気だと思っている人はいません。
このブログを読んでくれているあなたも自分が病気だとは思っていないでしょう。
そういう労働者なのだから、病気の話をしても自分ごとに捉えることが出来ないわけなので非常に効率が悪いわけです。あーまた病気の専門家が言っているよってなるわけです。病気だとは思っていない人に伝えるのは、本人がウザいと思うだけ?と思いませんか?
だからこそヘルスケアビジネスで大事なことは、
「人は健康になりたいと思っていない」という前提からスタートすることです。
私も含めて、
塩っ辛いものが好き。
脂っこいものが好き。
炭水化物いっぱい食べたい。
甘い物いっぱい食べたい。
人間として生きる本能的な欲なわけです。
それに立ち向かおうとするのはとても困難です。
ここが予防医療の難しさです。
病院で働いていたころは、医師や看護師がよく患者さんに言うんです。
もっと早く病院に来ればよかったのにって。中には怒るひともいます。
なんて失礼な話だと思いませんか?
本人には本人の生き方がある。それを尊重しない医療は間違っていると私は思っています。
さて本題に入りましょう。
今まで様々な予防医療領域のヘルスケアビジネスを見てきましたが、成功するパターンは3つだけです。
1.ビューティ・アンチエイジング:美しく健康を創る
これはRIZAP社などのダイエットサービスを提供している企業が成功している例と言えるでしょう。人は、「美しくありたい・若さを保ちたい・かっこよくいたい」という欲があるわけです。この欲を満たす結果、体調管理が良好になることは良いことです。
私の外来においても糖尿病管理が不良な患者さんに対して一番効果が高い方法は、「糖尿病は血管を壊すのでEDになりえます」と伝えると次回以降の食事や運動管理が著しく改善します。
特に、40歳〜70歳の女性や男性がこの方法で健康を創ると良いでしょう。
2.エンターテインメント:楽しんで健康を創る
これはFEELCYCLEが良い例でしょう。爆音のクラブ状態で自転車を漕ぎ続けることで楽しさと爽快感があるわけです。ジムで行っているスタジオもこれに該当するでしょう。音楽に合わせてダンスを指導者と仲間とでマスターしていく過程がやりがいあるわけです。
アメリカでもダイエットを成功させるためにゲーミフィケーションを取り入れた5人チーム制で競い合わせることで目標達成をしやすくする方法もあります。
3.フォース:強い力で健康を創る
フォースは、強制力のことを指します。強制力には大きく2つあります。
生命保険に加入する際に人間ドック結果を提出させると思いますが、その時だけやたらにお酒を控えたり、体重を落としたりする人いませんか?まさに保険料などお金が関係することで、「強制的」に健康になるように仕向けているわけです。
他にもiCAREが提供しているカンパニーケア(健康管理業務)もこれに該当します。会社の責任が問われる可能性があるため、血圧が200を超えている労働者は「就業制限や就業禁止」の指示を会社から出すこともあります。結果的に、労働者は基本的に働けなくなることから「強制的」に健康を取り戻そうとします。これは非常に強い力となって労働者の健康管理を推進します。
外資の石油関係の企業だと健康診断結果が悪い場合においては、出張禁止にするくらいに厳しいとききます。これは本人が出張中に健康を害することで大きな商談が失敗になる企業リスクを考えてのことのようです。プロサッカー選手が移籍する際に、メディカルチェックをしているのと同じです。
これ以外にも予防医療での健康づくりの「きっかけ」はあるかもしれません。
しかしその多くが、ビジネス化出来ていないのも事実です。
iCAREは、この強いフォースを使って働くひとと組織の健康を創っています。
カンパニーケアの常識を変えるMISSIONのもと社員一丸となって引き続き頑張る所存です。
iCAREでは
・フロントエンドエンジニア
・カスタマーサクセス
・エンプロイーサクセス(メディカルスタッフ)
の募集をしています。
宜しくおねがいします。